独学デザイン

定番の王道欧文フォントまとめ【サンセリフ編】

こんにちは、デザイン勉強中のこら(@korasampo)です。

デザインの勉強をしていて、

「フォントってどうやって使い分けるのだろう?」

「とくに欧文フォントってたくさんあるし、
読み方分からないし、どう扱えばいいの…?」

フォント選びって結構重要なのに、どうしていいか分からないですよね。

 

そこで、王道の欧文フォントだけでも特徴を覚えてみよう
とTwitterで1日1フォントをつぶやき始めました。

だいぶ集まってきたので、ここでまとめてみたいと思います。

まずは
サンセリフ編です。

サンセリフ体とは?

欧文書体のうち、字画の先端に装飾(セリフ)のない書体のことを指します。
サンセリフは「sans-serif」と書き、フランス語で「セリフがない」という意味になります。

サンセリフ体はシンプルで、視認性が高く、悪条件でも読みやすい為、見出しや看板などで使用されることが多いです。
スタイリッシュで、親しみやすくカジュアルな印象を与えます。

Helvetica ヘルベチカ

言わずと知れたサンセリフの有名フォント。
1957年スイスで誕生し、以降汎用性の高いフォントとして多く使用されてきた。

[街中のヘルベチカ]
パナソニック
ロルバーン(手帳)
ポストイット(付箋)

Futura フーツラ

1927年ドイツで誕生。
幾何学的な美しさと可読性を兼ね備える。

[街中のフーツラ]
LOUIS VUITTON
Volkswagen
Supreme

Gill Sans ギル・サン

1928年英国で誕生。
手書きの字画を残した造形で人間味を感じるフォント。

[街中のギル・サン]
BBC(英国放送協会)
Rolls Royce(英国の車メーカー)
MARGARET HOWELL(ファッションブランド)
Tommy Hilfiger(ファッションブランド)

Arial アリアル

1982年にIBM社のプリンタ用フォントとして作成され、以降多くのPCに搭載。
ヘルベチカに代替フォントとも呼ばれる。(文字幅は両者とも全く同じだが、特徴的な箇所がいくつかある)

[街中のアリアル]
WindowsやMacなど大多数のPCに搭載

Franklin Gothic フランクリン・ゴシック

1900年代初頭のアメリカで新聞や雑誌の見出しとして使われることを目的として誕生。
長体気味の造形は限られたスペースに多くの文字を配置したい時に活躍。
最初期に生まれたサンセリフの為やや力強く荒削りな印象。

[街中の フランクリン・ゴシック]
MoMA(ニューヨーク近代美術館)

Impact インパクト

1965年英国で誕生。
長体気味で字画が極太な為、かなり目を引く書体。広告などの見出し用としてよく使用される。Windowsの標準搭載フォント。

[街中の インパクト]
ASIAN KUNG-FU GENERATION(日本のバンドのロゴ)

DIN ディン

1931年にドイツ規格協会が発表した書体。
瞬時での判読性が高く、道路標識や自動車のナンバープレート、図面などに使用されてきたが、
デジタル化に伴い多くのファミリーが生まれ、デザインにも取り入れられてきた。
元々が工業用の為、やや長体気味でシンプルな造形がクールな印象を与える。

[街中のディン]
東京2020オリンピック・パラリンピックのエンブレム
京成電鉄ホーム駅名サイン
ユニクロ(ベースで使用されている)

Frutiger フルティガー

1976年にフランスのシャルル・ド・ゴール空港案内標識の依頼時に設計したフォントを一般書体に発展させた書体。
ディスプレイとして空間の中でも素早く認識でき、傾斜していても暗所でも見やすい書体を目指した。

[街中のフルティガー]
フランス シャルル・ド・ゴール空港案内標識
京浜急行電鉄、東京メトロのホーム駅名サイン
evian(飲料水)
MasterCard

※フォントなし※
類似フォントとして
Myriad(ミリアド)
が挙げられる。

Myriad ミリアド

1992年に発表されたAdobeのオリジナル書体。
Frutiger(フルティガー)の模倣フォントとして利用される。
かなり似ている字形をしているが、細かな調整がされている。

[街中のミリアド]
ANA
ロールス・ロイス
Apple(2002/4~2017/1の期間)

Optima オプティマ

1958年ドイツの書体デザイナーが発表した書体。
「セリフのないローマン体」と言われるように古典的で美しいプロポーションを持つ。
抑揚のある字画の末端は緩やかに広がっており、優美さを備えた書体として有名。

[街中のオプティマ]
GODIVA
LUMINE

※フォントなし※

Gotham ゴッサム

2000年にアメリカで誕生した比較的新しい書体ながら、多くの企業ロゴや映画タイトル等に利用されている。
多くのファミリーを持ち、現代的で骨太な造形をしている。

[街中のゴッサム]
Spotify
インセプション(映画)
CHANGE(2008年バラク•オバマ氏大統領選挙キャンペーンロゴ)

※フォントなし※

まとめ

まだまだ王道のサンセリフ体フォントはありますが、
このあたりが覚えておくべき一般的なものとして挙げられるそうです。
背景や使用例を調べてみると様々な特徴があり楽しいですね。

それと、模倣・代用フォントという存在があることを知りました。
優秀なデザインのフォントは少しずつ調整しながらも引き継がれていくのですね。

欧文フォントには、サンセリフ体の他にもローマン体(セリフ体)・があります。
この後も少しずつまとめていきたいと思います。

参考文献
「となりのヘルベチカ」

https://www.korasampo.com/latin-font-roman-type/
https://www.korasampo.com/latin-font-script-type/